やせっぽちの たまねぎ

農 nouen

50本の苗の中で、

1本だけ、芽の出ないたまねぎがいたんです。

 

「ひとつの苗から、3本、芽が出たら、大丈夫」

ご近所の野菜の先生から

そう教わっていたので、心配していました。

 

「こいつは、アカンな」

ご近所の野菜の先生も、そのたまねぎにだけ

そうおっしゃっていました。

 

「なんとか、ならないでしょうか・・・・」

「ちょっと難しいね。3つめの芽が折れてしまったんだな。

  それに、先の葉が2本とも枯れてきてる。

 次の新芽が出るまでに、この2本はもたんだろう。

 光合成できなくなるから、アカンやろね」

そう、言われてしまいました。

 

毎日、見にいきましたが、やはり、まわりの苗とは

比べものにならないくらい弱々しくて

もう、だめな感じがしました。

 

それでも、まだ、可能性はある、と信じて

「あきらめたら、あかんよ」

って、毎日、声かけ。

励ましつづけてきました。

 

太陽にも、風にも、土にもお願いしました。

できるだけ、えこひいきに、光があたりますように。

できるだけ、えこひいきに、風はあたりませんように。

できるだけ、えこひいきに、土の力をもらえますように。

 

そしたら。

あれから、ちょうど一か月

4つめの、芽が出ていたんです。

ちいさなちいさな、うまれたての芽。

 

先の2本の葉は、枯れそうになりながらも

まだふんばって、みどりを残してくれています。

そこに太陽があたって、光合成を助けてくれています。

 

いっしょうけんめい生きようとしている

やせっぽちのたまねぎ。

ちゃんと、意志、あるんですね。

がんばれ。

毎日、応援しています。

 

Ms.OZ こころの隠家 オズハウスにて

 

コメント

    • ブリキの心
    • 2021.12.28

    たまねぎの苗植えを少し手伝わせてもらったので、このblogがより気にかかりました。🌱
    この”芽の出ないたまねぎ”は私やなぁと、自身を投影しながら読みました。🧅

    大量採用の時代に入社して、コミュニケーション下手の私は当然、自力で芽が出せずに「こいつはアカンな」と、期待されることもありませんでした。また、私が何を期待されているのか?に、気付く感性をもてずにいたこともありました。
    そんな中でも、会社では可能性をあきらめずに、あたたかい声がけを続けてくれた上司との出会いがあり、ハーモニーの話し方講座がオズ先生からの「あきらめたら、あかんよ」の励ましです。
    それらによって、同期一の早さで課長昇格の資格がもらえました。✨

    多くは、やせっぽっちのたまねぎと同じく初めは芽が出ずらい。
    しかし、コミュニケーション力(懸命に変わりたい伝えたいとの意志)が備わると、必ず芽は出るのよ。と、オズハウスのwork shopで、実感し学ぶ楽しさを体験させてもらっているのです。

    • すごいな~
      このコメント量に、ブリキの心さんのホンキ度が伝わります。
      いろんなことがありましたね。でもそれをひとつひとつ越えて、今、手にされているものがあると思います。
      来年も、さらにいい年になるといいですね。

    • みゆき
    • 2021.12.28

    生命力ってすごいですね。
    オズ先生の気持ちが届いたのでしょうね!
    私もこ応援しています!

    • そう、生命力って、素晴らしいですね!
      励ましている方も、パワーをもらっています。
      がんばるものは、みんなで応援しましょう!

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