紫蘇の実を煮る

暮 kurashi

紫蘇の実で、佃煮をつくってみました。

はじめて。

 

というか、

手間そうだし、ここんとこ無理かな

と、あきらめていた・・・

という、ブログを先日も書いたと思う。

 

ところが、こうなったのは、

先週話した、庭師の母子のお母さんが、

こんもり繁った紫蘇を見て、わたしに

「紫蘇もそろそろ終わりやね。実を佃煮にせんと」

と、言ったのが、はじまりだった。

 

「わかってるんですけど・・・なかなか」

と答えるわたしに、

「はよ、ボウルみたいの持っといで。

摘んどいてあげるから」

と、半ば強引に、でも、

 

「今年一年、ありがとね。

そんな気持ちで摘むんよ。

そしたら、あとは、心おきなく抜けるでしょ」

 

そう、言われて、

妙に納得してしまったのだ。

 

畑の植物には、食材としての一生がある。

その季節の役割を存分にいかしきって、

だからこそ、

次の季節の植物に、居場所を譲ってやれるのだ。

 

青葉の匂いをふりまいていた頃から、

やわらかな花芽を過ぎて

最後は、その香りを煮立てて箸休めの役をする。

 

鍋をかき混ぜていると

苦味と醤油の香ばしさが

湯気の中に満ちてくる。

 

お気に入りの小壺に入れたら

とてもお洒落におさまった。

 

確かに。

きちんと、見送れたカンジ。

「今年一年、ありがとね」

そんな気持ちになれるから、不思議だ。

 

Ms.OZ こころの隠家 オズハウスにて

コメント

    • みゆき
    • 2021.10.27

    素敵ですね。
    そういう気持ち忘れないようにしたいです。

    • そんなふうに言ってもらえてうれしいです 。
      紫蘇たちも喜んでると思います♡

    • ふわふわかかし
    • 2021.10.28

    以前のblogでおっしゃっていた紫蘇の実の佃煮ですね。器もおしゃれで素敵な佇まいです。
    庭師のお母様の言葉は、自然を身近なものとしてとらえているからこそ出てくるものだと感じました。
    オズ先生もお忙しい中でも自然とともにあって、私の憧れる丁寧な暮らしを実践されていますね。
    私もオズ先生の歩んでいる道を、遥か後方からですが歩いてみたいと思います。

    • その気持ちがあれば、そうなっていくものですよ *^^*
      興味があるなら、来年は一緒に作りましょう。生きものなので、時期とタイミングがあえば、声かけますね♪

コメント

CAPTCHA


関連記事

新着記事

TOP